偏屈の家

偏屈夫婦が建築士さんと家を建てながら考えたことを記録します

隣人との壁をめぐる3日間の攻防

南側の今にも崩れそうな汚らしい共有ブロック塀、壊したい・・壊した過ぎます。隣人との共有ってどういうことなんやろ。昔の人は権利とかに大らかだったんでしょうね。壊すときのこととか、誰がお金を払うのかとか考えたことなかったんでしょうか。隣人との壁をめぐる3日間の攻防をお伝えいたします。

木曜日。満を持して、隣人に壁の撤去のことをお願いしに行きました。交渉決裂したら、ケルヒャーやな(情報いただきました。ありがとうございます。)。

仕事を終えた車の中で何度も交渉のセリフをシミュレーションンしております。「夜分遅くに失礼いたします。」から始めるべきか「お食事時に申し訳ございません。」から始めるべきか。「見た目が刑務所の塀みたいだから(刑務所を見たことはないです、あくまでイメージ)」という理由は封印しておくとして、「倒壊の危険性がある」「倒壊による人的被害の可能性が考慮される」ので、「お互いにとって悪い話ではない」ことをお伝えすることにしました。

いざ、到着。ピンポーン。長い、出てこない。ピンポンピンポン。出てきた。「お食事時に申し訳ございません。」出だしは上々です。

「かくかくしかじかで・・・」

隣人「えー、そうなんですか。でも、私たちにはどうすることもできないんですよ。」

へ「どうすることもできない、ですと?」

なに、この展開、やだー(>_<)。気を取り直して

へ「何か、ご事情でも」

隣人「この前もちょっとお話ししたんですけど、〇〇町に引っ越すんですよ」

へ「それはお聞きしております。」

隣人「でね、この家、貸家なんですよ。」

へ「貸家、だったんですか・・・」

へなへなへな、て感じですよ。

へ「・・・それはわからないですよね。」

隣人「××不動産が管理しているので、そちらにお聞きいただけますでしょうか。」

こんなでかい貸家があるんだ、知らんかった。予想外。

××不動産。マンションの前にあります。いい風が吹いてます。

 

金曜日。早速行ってきました。

へ「△△町の貸家の件でお聞きしたいことがあるのですが」

受付「かしや、そんなところにお菓子屋さんがありましたっけ。」

うそでしょ。曲がりなりにも賃貸部門の受付でしょ。前途多難です。明日、担当者の方が現地に来てくれるそうです。持ち主でなく、不動産屋さんにお話しするので気は楽です。

 

土曜日。不動産屋さんと現地集合。これまた軽々しい感じのお兄さんでした。

へ「これなんですけど。ほら、もうこんなヒビが入っておりまして。」

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お兄「あー、これはやばいっすねえ。」

へ「でしょ。これ崩れてきて、子どもに直撃したら大変ですよね。」

お兄「そうっすね。」

と言って壁に手をついて一番上のところがボロボロ落ちてきたのが、上の写真でございます。

そして、持ち主の方にその場で電話してくださいました。

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この隙間のところも黒い物体は軍手です。何年前に誰が押し込んだものやら。

この軍手を指でプランプランつつきながら、お兄が電話すること数分。

お兄「この壁、全部崩してもいいですよ、ですって。共有の塀なんだったら見積もり次第では半額だしますけど、基本お金ないから、勝手にしてください、ですって。とりあえず、見積もりとってくれます?」

世知辛い!!!

世の中、なんと世知辛いことか。

バブルの恩恵を受けたであろう世代(壁の半分の持ち主)が、ロスジェネ世代(壁のもう半分の持ち主)に対して「金がない」だと。あーもう、また余計な出費だなあ。これ以上削減できるところあるのかね?確実に、びんぼっちゃまの家みたいになるよ。とりあえず、週明けに見積もりが来るそうです。

そんなこんなで、家の周りをお散歩してから帰ることにしました。

すると電柱にこんな張り紙が。

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イノシシ?え、ここ結構住宅地ですよね。

都会とは違った意味で夜中の一人歩きは物騒ですね。そういえば、ごみ収集のボックスがやたら豪華だったのには、こんな意味があったんですね。

ごみ収集ボックスが堅牢な地域は野生動物がいるサインです。土地探しのヒントにしてください。

それでは。